It's a rumor in St. Petersburg

アラサーOLです。主にまんがの感想を書こうと思っています。

Under the Rose 考察5 象徴と意味

 

 

 

    今月(2019/4)の『Under the Rose』(37話#3)、あれなんですか。なんですかなんなんですか。もうもうもう本当に衝撃の救いようのない展開で、衝撃すぎて頭が一杯になってしまいました。4月10日以来ずっと『あんだろ』のことを考えています。本当に衝撃でした。なのに本当にきれいなんだよねぇ…。

 

 

 それでまた1巻から読み直しているんですが、やっぱり何度読んでも面白い。そして、「あれ?これ伏線では?」「あれ、この人実は?」という部分をみつけたので考察エントリをまた書いてみます。今回は象徴について。

 

 

 

象徴とその意味

 10巻でアンナの過去がアンナ目線で明らかになり、グレゴリー出生の秘密が明かされました。それによって、今までアンナさんの背景に描かれていた巨木の意味が明らかにもなりました。この巨木、実は4巻から登場していて、アンナがアーサーとの夫婦関係について考えたり語ったりする場面に必ず描かれていました。読者の気づかないところで、さりげなく先の展開への布石が打たれていたわけです。同様にさりげなく登場している図柄・背景に実は意味が込められているのではないかと思います。読みとけきれていない部分もありますが、私の考えをまとめてみます。

巨木: アンナの不貞

 なんと初出4巻。第12話でアンナがレイチェルに「昔話」をした後にアンナの背景に描かれたのが最初です。10巻でその意味が明らかになります。意味するところはアンナの不貞でしょう。6巻第14話のダンスパーティーでアンナがアーサーとの過去を思うときや第16話でアンナとアーサーがお互いの心を打ち明けあうときといったアンナとアーサーが二人の問題を論じる時に常に背景にこの巨木が描かれています。10巻を読んだ後にそれらのシーンを読み返せば、二人の間にある避けられない問題として常にこの出来事があることがはっきりとわかります。

花: 情事

 花はたくさん描かれているのですが、ここで指しているのは5巻14話で「きみがきらい」のシーンに描かれているあの花です(名前がわかりません…薔薇?)。本編での初出はこの5巻14話ですね。以降、レイチェルがウィルとのことを思う時に頻繁に描かれています。4巻の表紙に描かれているのも同じ花かな。情事を象徴する花の上に倒れるレイチェル。本編を象徴していますね。8巻の23話でアーサーがアンナの不貞に気づいたときやその他アーサーと他の女性との関係でも描かれており、めがねーず以外についても用いられています。

 

 

 

蝶:  愛情

 蝶についてははっきりと読み解ききれていないのですが、愛情の象徴なのかなと思います。初出は3巻第9話のお茶会のシーンです。アンナがアーサーへの愛を感じ始めた表現として、火の回りを飛ぶ蝶が描かれています。ウィルが誘蛾灯と言っているので、実は蝶ではなく蛾かもしれません。

 5巻で本編内で初めて「あの花」が描かれたとき、その周りを蝶が飛んでいます。レイチェルは必死に否定していますが、ウィルに愛を感じ始めたということを示しているのだと思うんですよね。一方、4巻の表紙は花の上に倒れるレイチェルが描かれていますが、この時にはまだ蝶はいないのです。ちなみにアーサーの回想等で愛のない情事について語られるときも、描かれるのは「あの花」だけで蝶はいません。

 蝶の舞うシーンで一番印象的なのは10巻でアンナの精神が崩壊していくシーンだと思います。アーサーから惜しみなく与えられ、アンナを形作っていた愛が蝶となって一斉に飛び立っていき炎に焼かれて燃え落ちていきます。ウィルの予見した通り、誘蛾灯に誘われた蝶は焼けてしまいます。10巻の表紙はアンナの左手の薬指が溶けて、そこから蝶が飛び立っています。

 

Under the Rose (10) 春の賛歌 (バーズコミックス デラックス)

 

結婚の象徴であった指輪を失い、そこから蝶が飛び立っていく。物語の内容を暗示しているイラストです。そして、今月配信の第37話#3、蝶の羽ばたく庭で事件は起こるのです。

 

 

 

 上記以外にも蛇や枯れ木、水泡等にも意味があるのじゃないかと思うのですが、その意味が読みとけないのですよね。巨木のようにそのうち分かるのかな?  

 また、図での象徴ではありませんが、鏡仕様のバイオリンはロウランドそのものを象徴していると思います。「僕にはこれが普通です。僕はこれ以外弾きません。必要ありません。」というバイオリンに対するウィルの在り方はロウランドにおけるウィルの在り方そのものですよね。ウィルがバイオリンを奏でるたび、レイチェルはロウランドのゆがみを思い知ります。虹や雪についても意味がありそうです。虹は神との約束、倫理みたいなものかな。雪はすべてを覆い隠す「かりそめの衣」、雪の間にみえた優しい世界は、雪解けとともに消え去り、残酷な世界が姿を現すということなのかな…と思ったり。まだまだ、今の段階では読みとけない謎がたくさんありそうです。

 

 

 

Under the Rose』関連エントリ

www.anastasia1997.tokyo