It's a rumor in St. Petersburg

アラサー学生です。主にまんがの感想を書こうと思っています。

【その他】ユーリ・イシュタルはなぜ死んだのか

このブログを読んでくださる方は、どんな検索ワードからここにたどり着くのでしょうか?
検索ワードのログを読むと、「ユーリ」「死因」というワードで検索をかけてくださる方が常に一定数いるようなんですよね。
たぶん『天は赤い河のほとり』(以下、『天河』)のユーリについてだと思うんですが、みなさんユーリの死因について興味がおありなのでしょうか?
みんなが興味があるなら調べてみよう!ということでこのエントリにまとめてみました。

 

 

 

 『天河』と歴史

そもそも『天河』内ではユーリの死因については触れられていません。
最終巻28巻収録の番外編にカイル皇子より先に亡くなったということが記されているのみです。
じゃあ、史実はどうだったのよ?と思って、ググってみました。
そもそもユーリやカイル皇子の存在って史実なのだろうか。

 

※※以下、情報ソースはほぼウィキペディアです。間違っていることがあったらごめんなさい。

ヒッタイト帝国について

まず、ヒッタイト帝国自体は実際に存在した帝国です。世界史の教科書に太字で出てきますね。
物語内にあるように、人類史上初めて鉄器文化を築いたとされています。
これについては最近、新説が出つつありますが、いっそますます『天河』の流れですね。

news.tv-asahi.co.jp

実在の人物と創作のモデルとなった人物

では、人物はどうでしょうか?
多少血縁関係が物語と違う部分はありますが、ムルシリ二世、ザナンザ皇子、シュッピルリウマ一世、マッティワザ、ラムセス一世といった男性陣は軒並み実在の人物です。
シュッピルリウマ一世とムルシリ二世は物語通りヒッタイトの最盛期の皇帝と評価されている人物だそうです。
女性陣はというと、シュッピルリウマ一世の正妃でカイル皇子のお母さんであるヒンティ皇妃も実在人物です。
でもユーリやナキア皇太后はというと、実は彼女たちについては名前までピッタリはまる人物はいません。
しかし、あきらかにこの人がモデルだよね!?って人がいました。

 

 

 

ユーリのモデルと思われる人物:Gassulawiya妃

発音がわかりません。ガシュラウィヤ妃でよいのでしょうか?
わからないけど、英語だとやりずらいのでガシュラウィヤ妃でいきますね。
この方は、ムルシリ二世の正妃でムワタリ二世の母親です。
名前が違うだけでもうこの人がユーリですね。
ムルシリ二世が深く愛した后だったそうです。
ただ、病気がちだったようで、そこはユーリとは違いますね。
我らがユーリは政治、軍事、馬の世話からベッドに宴の余興までこなす体力無尽蔵の元気ガールです。

 

ナキアのモデルと思われる人物:Malnigal妃 

たぶん読み方はマルニガル妃でしょうか?
この方はシュッピルリウマ一世の三番目の妻で、バビロニアの王女でタワナアンナの地位にあった方です。
こちらの方も名前が違うだけでナキア様そのもの。
この方の輿入れに際してヒンティ妃はその地位を追われたと推定されているそうです。
物語の通り、シュッピルリウマ一世が亡くなった後も権勢をふるい続けたそうです。
さらに、ムルシリ二世の時代に、ユーリのモデルと思われるガシュラウィヤ妃の毒殺及び怪しげな魔術を使った容疑で弾劾を受けております。
ナ、ナ、ナ、ナキア様そのもの~~~~~!!
というか、ユーリのモデルの人物、殺されてる!!
それにしても、こんなところまで史実が参考にされているとは…

 

ユーリの死因

つまり、ユーリ(のモデルとなった人物)の死因はナキア様(のモデルになった人物)による毒殺(疑惑)でした。

 

 

 

 終わりに

いかがでしたでしょうか?(最近気に入っているまとめサイト風クロージング)

調べてみると、かなり物語中で描かれている内容にモデルとしたであろう事件があったり、人物がいたりでびっくりしました。
ザナンザ皇子、本当にエジプトに送られて亡くなったそうです。
紀元前14世紀の出来事なのにそんなに史実というものがあることもびっくりですし、1990年代後半に描かれた物語でそれをしっかり拾い上げている事にも驚きました。
舞台はヒッタイト帝国だけど、人物はわりと自由に創作されているのかなと勝手に思っていたので… 
時間ができたらもうちょっと他のキャラ達についても史実について調べてみようと思います。

 

 

※※『夢の雫、黄金の鳥籠』の11巻にザナンザ皇子の2018年新作番外編が収録されています。DMM電子書籍だと、2020年1月12日現在、初回半額クーポンで購入できます。

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