It's a rumor in St. Petersburg

アラサー学生です。主にまんがの感想を書こうと思っています。

【レポ】インスタライブ2020年6月 菅野文先生・クワナ海先生①

2020年6月26日、『薔薇王の葬列』作者である菅野文先生とアシスタントのクワナ海先生のインスタライブがありました。
菅野先生のインスタライブは二回目ですが、ざっくばらんなお話が伺えたり、ファンのコメントを取り上げていただけたり、すごく楽しい&嬉しい企画だなと思っております。

 備忘&My『薔薇王』メモリーとして保存したいので今回はレポートに起こしてみました。

 

※一部『薔薇王の葬列』のネタバレがあります。
※基本的に時系列に沿っていますが、先生方のお話とファンの反応のタイムラグににより話が行きつ戻りつしている箇所について話の流れを整理している部分や文字に起こしたときにわかりやすいように整理している箇所があります。また、全ての会話を拾えているわけではないです。
※時々私の感想が挿入されます。

 

 

 

 

菅野先生(以下、菅):ちょっと『薔薇王』っぽいセッティングにしてみました。
クワナ先生(以下、ク):祭壇をつくってみました。

  (菅野先生は白系、クワナ先生は赤系のセッティング)

菅:クワナさんは赤薔薇、私は白薔薇
ク:ワインも赤です。
菅:私もワインは白にしました。クワナさんは、私の長年お手伝いしてくれているアシスタントさんです。今日はインスタライブをお話し相手としてサポートしてもらいます。
ク:今日はこんなものを用意してみました。


(クワナ先生直筆のリチャードと白いの色紙登場!) 

 
菅:すごい!描いてくれた!ありがとう!すごい!嬉しい!白いのがかわいい。白いのいますよ。


(画面に白いのぬいを登場させる菅野先生)

 

ク:思ったよりインスタライブ、(祭壇や色紙が)画面に入らない…


菅:私が今日用意したワイン、底が薔薇になってる。ただこれだけのために用意したやつ(笑)

 

(菅野先生、ワインのボトムが薔薇の花の模様になっている)


菅:じゃあみなさんで乾杯しましょうか。乾杯のご用意をしてください。かんぱーい。
ク:かんぱーい!
ク:(祭壇にあるヘンリーとバッキンガムのコースターについて)一応私が白猪亭に行った時の、引き当てたコースターが…
菅:なんと赤白で。(祭壇&色紙が画面におさまりきらないので)たまにだしたりしたらいいかも。私もたまに白いのを乱入させたりします。


菅:なに話そうかな。『薔薇王』のことについて話すので… 
菅:(コメントをみて)お子さんがねない…ふふふ…
ク:寝てくださいね~。
菅:今だけ、今だけ寝てくれるといいね。
菅:なにを話そうかな。なにを話してほしいか言ってくれたら話します。いつもこんな感じで、すごい雑談しながら原稿してます。ずっとしゃべってないと寝ちゃうので… ずっとクワナさんと。ほとんどクワナさんですよね。
ク:そうですね、最近はほぼほぼ私がお手伝いに行ってます。後は終点の方が(仕上げのという意味?)リモートというかデジタルさんなので。直接言ってしゃべってるのは私ともう一人。
菅:そうなんですよね。その時の雑談ほどざっくばらんなことは言えないですけど(笑)


菅:(コメントを読み上げて)二人のヘンリーの構想は初期からあったんでしょうか?
菅:二人のヘンリーにしようって思ったわけじゃないんだけど、途中から「あれ、二人ともヘンリーだな」と思って、「なるほどね…」って感じ。
ク:最初から、もうヘンリーだからということでもなかった?
菅:ことでもないですね。ヘンリー六世の舞台とリチャード三世の舞台でわけて考えた時に、ヘンリー六世だとリチャード以外ではヘンリー六世をメインで考えていて、リチャード三世ではバッキンガムが活躍するので、メインになっているという感じなんですよね。

 

ク:(コメントを読み上げて)クワナ先生は『薔薇王』で推しキャラはいますか?
ク:私は紆余曲折を経て今はアンが結構好きですね。
菅:そうだよね。あと白いのだよね。白いのの人形を気に入ってるよね。
ク:あれを仕事中の癒しに黙って揉むっていう(笑)
菅:クワナさんはね、かわいいものが好きなのでね。

 

ク:(コメントを読み上げて)アシスタントの皆さんの一番人気キャラは?
ク:結構みんなバラバラ。
菅:ヘンリー好きな人が多いんじゃないかな?周りはヘンリー好きが多いですね。最初のヘンリー。
ク:仕上げ(担当のアシスタント)の方はエドワード王子。
菅:エドワード王子も好きな人が多いかもね。私はね、昨日も担当さんと打ち合わせしてて、「やっぱり私、すごいジョージとウォリックと兄上が好きなんですよね」って話をして。やっぱその三人がでてるとすごい楽しくなっちゃう。もうみんな死んでるけど(笑)
ク:死んでしまった(笑)
菅:なんだろうね。特にジョージが… 本当に私だけがジョージ好きみたいな感じで。全然周りの人が好きな人があまりいないのでちょっと悲しい。
ク:確かに… ジョージ派の人はあまり…
菅:ねえ。ジョージいいですけどね、すごい。いいですよ。ジョージのいいところはダメなところ。
ク:ダメなところ。ダメな子ほどかわいいっていう。
菅:そう!!私はダメな人が好きなので…
菅:(コメントを見て)ケイツビーは…
ク:ケイツビーはお母さんとしてうちにいてほしいですね。
菅:できた人ではあるんだけど、それはそれで結構変なところがあるというか。ちょっと変ってるなというか。そんなに常識人でもないような気がする。いい人だけど。リチャード限定いい人みたいなところもありますからね。
ク:リチャードとしていると、いろいろしてくれてほんとありがとうというか。
菅:そう、ほんとに。最高の人ですけどね。リチャードだったら。
ク:リチャードだったら。
菅:だったらね。まあ、気持ちはわかりますよ、私も推しがいるので推しに対しての気持ちはちょっとケイツビーに共感するところがあります。
ク:尽くすというか
菅:ほんとに。人生…(笑) 
菅:(コメントをみて)そう、ジェーンに対する(ケイツビーの)態度はけっこうひどい。わりとモブにもひどいっていうね。子供には優しいですけどね。

 

 

 

菅:コメント読んじゃうな~~、コメント以外の話もした方がいいかな、なにをしようかな~~。なんかもうすでに詰まってる(笑)、慣れてないのですみません。
ク:ジョージ、結構前ですけど、私が本気で間違えたジョージの棺の上のパーティー。あれ何巻でしたっけ?結構前ですよね。まだ(ジョージが)生きてましたからね…
菅:ずっと前から私のツイッター見てくださった人は覚えてるかもしれないですが、お父さんの棺にすがって泣くジョージみたいなシーンを描いてもらおうと思ってクワナさんに渡したら、すごいパーティーのテーブルになって返ってきたという(笑)
ク:理由を話すとですね、原稿を渡されるときって、「ここに背景をお願いします」とセリフが入ってないものを渡されて。付き合いも長いのでざっくりとした指示で。前後でパーティーしてたんですよね。
菅:してた(笑)回想シーンだったんだよね、そこだけ。
ク:セリフも入ってなかったので回想ってわからなくて。そのままパーティーで酔いつぶれたんだな、ジョージって(笑)
菅:ジョージなだけにね。
ク:棺というのを知らず、パーティーを描いちゃって。菅野先生に「クワナさんこれ!?」って言われて(笑)
菅:フフフ。すごいちゃんと描いてあったからね。
ク:本気で間違えました。
菅:あれはツイッターにのせたらみんな楽しんでくれたので、描いたかいがあった。
ク:かいがありました。結構テーブルの上のお皿とか描くのって意外とめんどくさいので。
菅:そうなんですよね。食材とかね。
ク:本気で間違えないとあんな丁寧に描かないです(笑)
菅:クワナさん長いので、察してやってくれるから。私もあんまり言わないんですよね。「いつもの城系のやつです」みたいな感じで渡しちゃうから。
ク:「こっちにみえる方向のもの描いてください」みたいな感じの指示とか。「はーい」みたいな感じで、わからなかったら聞くって感じのことが多いので(笑)
菅:そうなんですよね。仕事してるとけっこうおもしろい感じのことがいろいろ起きるんですよね。察しすぎたり。
ク:外か中かわかんなくて、中に入れちゃったとか、外に出しちゃったとか。
菅:私もそれを受け取った時にたまに気が付かなくて。なんかあってる気がすると思ってOKだして、出来上がって仕上げのトーン貼る段階になって急に気づくみたいな。「あれ、これ廊下歩いてないけどどうしたんだろ?」みたいな。
ク:フフフ… あれは(笑)
菅:橋の外を歩いてるみたいなね。リチャードが浮いているみたいな(笑)
ク:リチャードが空中を歩いていることになってしまった(笑)
菅:そう(笑)それを私がぎりぎりで直して、みなさんにお届けしているっていう(笑)ほんとね、意外と気が付かないものなんですよね。ルティーンでやってるとこもあるので。
ク:通しでみて、あら?ってなることがね。
ク:(コメントみて)棺パーティー(笑)笑っていただけてよかったです。
菅:フフフ… ほんとあれはね、すごいいい間違いだった。

 

該当のツイートです。先生、みんなに楽しんでもらえた…とのことですが、めちゃめちゃバズってますやん!

 

 

ク:(コメントを読み上げて)描くのが難しいキャラってありますか?
菅:美形はみんな難しい。おじさんが超楽でおじさんばっか描きたいですね。イーリーとかスタンリーとかばっかり描いていたらすっごい楽ですぐ仕上がる。一番難しいキャラは、意外とアンが難しいんですよね。女性を描くのがやや苦手なので。マーガレットみたいな顔だといいんだけど、かわいい女の子を描くのがちょっと難しい。一人だけ目の形が違う。
ク:(アンは)目が丸くて。強そうなお姉さんじゃなく、かわいらしい少女みたいな。
菅:そうそう、難しい。
ク:子供は?
菅:子供はまあまあ描きやすいんですよ。子供は顔が小さいというか、鼻が点とかなので、楽なんですよね。

 

ク:(コメントを読み上げて)菅野先生が得意・苦手な表情はなんですか?
菅:完全に得意なのは目を見開いて怒り狂ってる顔です。すごい楽。すごい楽しいし。そればっかり描いているターンになると楽しい。描きにくいのは、普通の顔です。表情のないただそこにある顔はちょっと大変かな。冷静に描かなきゃいけないから面白味があまりないので。それも何回も描いている顔だから、もう無の状態で描くしかない。

菅:(コメントをみて)エドワード王子は描きやすいですね。かわいい感じの…アホみたいな顔が多い人は描きやすい(笑)あとやっぱり、ジョージ―の話ばっかりしてあれなんだけど、ジョージが酔っぱらっているところを描くのがすごい楽しくて、すごいダメなやつだな~みたいな。オレはもうダメだ~とかいってるところすごい楽しいですよね。
菅:(アホに反応するコメントをみて)アホとかいってちょっと悪いですね。口が滑ってしまった(笑)普段言っているから、口が滑ってしまった(笑)かわいい子が好き、ダメな子が好きなので…(笑)みんなダメですけどね、基本的に。みんなダメだからみんな好きなんですよ。みんなどうしょうもなくなっているところが一番楽しい。きりっとしている時より。エドワード兄のウォリックと喧嘩している時とか。
ク:人間味がでてくるところが。
菅:そうそう。わりと最近バッキンガムもダメダメぎみですけどね。ダメフェチなんですよね。他の人の作品とかでも、その中で明らかにダメになってく人がよくて、よかった人が転落していく様って最高に楽しいですよね。 …そんなことないかな?(笑)私は楽しい、最高に(笑)やっぱり愛があふれるのはそういう時。逆にそこに来るための前置きが素敵な部分。つらいはつらいのですけどね、やっぱり仲良く描いてるとなんでみんな仲良くできないのかなと、そう思います。

 

菅:(コメントを読み上げて)『薔薇王』キャラでまともランキング。
菅:まともランキング…?まとも……な人なんて誰かいますかね?
菅:(コメントをみて)アンちゃんもまあまあ変ってるもんね。
ク:そうですね、だんだん大人になっていくにつれ、たくましくというか。
菅:まともな人?誰かいるかな… 意外といない、常識人っているのかな?逆にジョージとかが普通だよね。
ク:ちゃんと人が苦しむところで苦しみ、ちゃんと妻を愛し。
菅:だからダメになっちゃったんだよね。貴族だからまともじゃのし上がれないよね、やっぱり。
菅:(コメントをみて)ウォリックは…まとも……じゃない。最近担当さんと昔の『薔薇王』見返してしゃべったりしてるんだけど、「ウォリック急に出てくるんですよね。人の後ろに急にいる。それがおもしろい」って担当さんが言っていて。そういえばそうだな~、意外と。おもしろい。
菅:(コメントをみて)白いのがまとも。白いのは(笑)まあ確かに(笑)でも白いのは猪としてはそんなにまともじゃない(笑) 
ク:(笑)確かに(笑)人語を解している、人間の言葉がどうやらわかってるっぽい、パレードの先頭を歩く猪。
菅:謎の猪(笑)一人で生きている猪ですね、白いのは。
菅:(コメントをみて)ベスは結構まともかもしれない。

 

 

 

登場人物としてはまともだけど、猪としてはまともではない白いの…

めちゃくちゃ笑いました。

長くなりますので、続きます。