It's a rumor in St. Petersburg

アラサー学生です。主にまんがの感想を書こうと思っています。

【感想】『天上恋歌』5話・6話 ミステリーボニータ2020年8月号・9月号

※※感想を書くのに必要な範囲でネタバレがあります。

 

『天上恋歌〜金の皇女と火の薬師〜』の5話・6話の感想を書きます。先月(2020年7月)発売された1巻がものすごくおもしろくてブログに感想を書いたのですが、ミステリーボニータに掲載のそのすぐ続きの話2話がさらにすごいおもしろくて、どうしよう。

 

 

5話はアクション満載・めちゃくちゃかっこいい新キャラ登場でともかくおもしろいのですが、6話は重いテーマが投げ込まれていて、読んでからずっと話の内容について考えています。

 

 

 

第5話 感想

オリブお兄さんかっこよすぎない???私、ウジュも好き。

二人とも武勇に優れてるの??かっこよすぎでは????

康王の美形~都会~~洗練~~~な雰囲気もめちゃくちゃ好きなんですけど、オリブ&ウジュの武勇~武将~~たくましい~~~みたいな雰囲気もめちゃくちゃかっこよすぎです。

みんな違ってみんなかっこよすぎ。

 

第6話 感想

完全ではない人間の苦しみ

円珠の服装が質素な理由、お母さんの身分が低いとかかな?と思っていたので、びっくりしました。

確かに、5話の冒頭で「あれ?この子、化粧道具とかアクセサリー持ってはいるんだな」って思っていたので、なるほどな…と。

自分の人生の選択を自分でできないというのはとても辛いことだよね。

まー、だからといって人に毒を贈っていいのかというとあれですが。

危うくチーム金は全滅するかもしれなかったし、政治的にも皇女が国賓に毒贈るとかだめすぎるだろって感じではあります。

円珠は皇族だし、まだ子供だし(時代的には子供じゃないかもしれないけど)、まあ元々の性格としてちょっとわがままだったり、我慢がきかない部分があったりするのかなと思います。

でも、完璧ないい子でなくても、つらいことや苦しいことがあったときに救われるべきだと思う。

完璧な善人で完璧に同情される条件を持っていないと、その人の苦しみを無視していいのかっていうとそれは違うなと。

彼女のしたことと彼女の苦しみは切り分けて考えるべきだなと思います。

彼女は償うべき人であり、救われるべき人でもあると思う。

 

 

 

道徳の国

宋は道徳の国、周辺は野蛮な国。

時代背景的に、おそらく宋という国にとっては「道徳」というものを持つこと、周辺と自らを分けることにある程度、合理的な理由があるのだと思います。

しかし、国や民族全体として合理性を追求することと個人の幸福は常に一致するわけではないから、その中で大きすぎる犠牲を払う人がでてくるわけで。

マイケル・サンデル教授の『JUSTICE』に出てくる、5人の重病患者を助けるために1人の健康な人を殺す事とは良いことか?という設問を思い出しました。

正直、今回のお話で示された女性観は現代の感覚からすると、過去のことでも許せないと思ってしまいます。

(今でもこういう人いっぱいいるし、これを少しマイルドにした人はすごくよく見かけますが…)

康王と円珠

円珠がお兄さん大好きなのは、唯一自分の味方(なのか?少なくとも自分のやることに反対しない)であるのに加えて、自分に許されないことを実現できる人だからでもあるのかなと思います。

おしゃれしたり式典にでたり。男性として恋愛だってある程度自由にできるのだろうし。

逆に、アイラに反発してしまうのは、同じ女性なのに好きに恋愛して、縁談を自分から断れるくらい自由があって、周囲も彼女の気持ちを尊重していてってところなんだろうなと。

自分は実の父親にわけわからん理由で全部自由を奪われているのに、そんな自由にしている人をみたら、彼女の立場では野蛮だと蔑むしかできないよねって思う。

つーか、宋の感覚で生きてたら式典で職人に抱きつくとかドン引きですわな。(実際激怒してたが)

 

あと、康王も円珠ほどではないけど、自分の力で自分の人生を決める選択肢はない人なんだろうなと思います。

彼はこの時代では大人の年齢なんだろうけど、現代の感覚でいえばまだまだ子供だよね。

それなのに、アイラの妹・娘感と比べると同い年の二人には明確な差があるなと思います。

円珠・水仙事件で康王は円珠を売るのか、弱みに付け込んで手駒にするのか、それともなんらかの手をうってかばってあげるのか。

どう対応するのかで彼がどんな人なのかわかりそうかな。

 

 

 
1巻はめちゃくちゃおもしろかったのですが、2巻収録予定分のお話はますます深みがでてきておもしろいです。

6話すごくいいところで終わったし、お兄さんSの出番も楽しみだし、7話もとても楽しみです。

 

ミステリーボニータ 2020年9月号 [雑誌]

ミステリーボニータ 2020年9月号 [雑誌]

  • ☆DMM電子書籍で購入すると初回購入時半額クーポンが利用できます☆<
  • 発売日: 2020/08/06
  • メディア: DMM版
 
ミステリーボニータ 2020年8月号 [雑誌]

ミステリーボニータ 2020年8月号 [雑誌]

  • ☆DMM電子書籍で購入すると初回購入時半額クーポンが利用できます☆
  • 発売日: 2020/07/06
  • メディア: DMM版
 

 

関連記事