2023年2月、タイタニックの25周年記念上映に行ってきました~。
私はかなりタイタニックが好きで、子供のころからいつか映画館で観るのが人生の夢のひとつだったんですが、ついに叶いました。
とはいえ、何度も観たことのある映画だし上映時間も長いし飽きちゃうかな…などとちょっと心配しつつ行ったんですけど、映画館で観るタイタニック、本当に良くて結局期間中3回観に行きました。
毎度今度こそ飽きちゃったりして…とちょっと不安なんですけど、冒頭の色褪せた出港シーン→大西洋の暗い水面→浮かび上がるタイトル、この時点でもう映画館にきてよかったってなるんですよね。真実、観る甲斐のある映画であります。
いろいろ思ったことをつらつら書きます。
- ジャックの判断能力が高すぎる。
沈没していく中、船の中を逃げ惑うジャックとローズには何度も分岐点があり、そこを間違うと即死亡につながる。
しかし、ジャックはほぼ全ての選択肢で正解を選ぶ。
タイタニックは2回船自体が垂直になったのち沈没する。
特に神がかっているのはこの際の船尾での判断で、1回目に垂直になる場面は船尾の柵にぶら下がることでやりすごす。
ここで柵の上にのってしまうと、垂直から水平に戻るときの衝撃で振り落とされてしまう。
そして2回目に垂直になる場面では、今度は柵にのることで、最後まで船の上に残ることに成功する。
ここでぶら下がったままだと、船の沈没まで体力が持たず、かなりの高度から落下し、水面にたどり着く前に船の壁などに衝突して死亡することになる。
このようにジャックは全ての場面でタイムリーパーさながらに正解を選び続ける。
ローズを助けるために何度もタイムリープするジャックみたいな妄想すら私は観劇中にした。
一方、手錠はうまく切断されるし、船の内部で閉じ込められそうになった時には人が通りかかるし、運がいい場面も多々ある。
さすがポーカーで船のチケットを勝ち取った人間ではある。
1500人中の6人にローズが残ることができた理由はジャックのあらゆる意味でのサバイバル能力の高さであるといえる。
- 運命が変わった人
ジャックは物語の冒頭、ポーカーで船の切符を勝ち取るが、その勝負の際「Somebody's life is about to change.」と言っている。
実際ジャックとローズの運命が変わるわけだが、一番変わったのはこの時、勝負に負けてチケットを譲り渡したスヴェンだよね…と思う。
- タイタニックで働く人々
今回は自分が大人になった分、お仕事ものとして観てしまう部分もあった。
パニックを防ぐために発砲し、誤ってトミーを撃ち殺してしまう。
その後すぐそのピストルで自殺してしまった人。
この人は序盤から船の運航の仕方や船長の判断についてちょっと疑問を持っている節もあったし、船のオーナーであるイズメイ氏が乗客をおいてこっそりと救命ボートに乗るシーンでもショックを受けている描写があるなど仕事に対して真摯に取り組んでいたんだろうと思われる。
きっと自分は最後まで責任を果たすつもりだったのだろうが、自分が守るはずだった乗客を撃ち殺してしまったという事実がその一瞬、強烈な負荷として彼にのしかかり、それに耐えることができなかったのだと思う。
こんな状況下では誰も正しい判断なんてできないのだと思う。
正しい答えや選択、そんなものがわからない・もしくはそもそもないかもしれない、そうした状況で強烈なプレッシャーがかかる瞬間というものは、こんな映画的な場面でなくてもいつか自分にも訪れるかもしれないよなと思い、胸に迫るものがあった。
アンドリューズさん
タイタニックの設計士。船とともに沈んだ人。
この人は結構おちゃめな人であり、普通にいい人で優秀な人なのだと思う。
でも、慢心があったとも思う。
救命ボートは乗客全員が乗れるようには設定されておらず、それについての指摘があっても「この船は丈夫だから大丈夫」
こうした慢心がこの沈没事故をより悲惨なものとした。
ローズに対しては友人として常に誠実で、船が沈むと分かったときには必ずボートに乗るように告げ、ジャックを助けに行くローズに道順を教え、ジャックとローズが船の中を逃げていくときは彼らの幸運を祈ってくれた。
上流階級の人たちの中で、二人のことを助けてくれたのはこの人とモリーぐらい。
悲惨な事故を起こした責任の一端のある人ではあるけれど、人として友人に親切で、自分の責任を理解して船とともに沈んだ人だ。
イズメイ氏やキャルのように人としてどうかって感じの人ではなく、普通の人生を送る普通の人だったんだと思う。
でもそうした人がこの歴史上で有数の海難事故を引き起こす一端を担い、それを自分の残りの人生全てで贖った、もしくは贖いきれなかった。
ラストシーンでローズがジャックのもとに向かう時、最後に登場するのがこのアンドリューズさんでその隣にはマードック副操縦士が立っている。
泣けてしまう。
- キャルのコンプレックス
キャルがローズにネックレスを送るシーンで「僕たちは王族なんだ」とか言い出す。
これってきっと彼のコンプレックスだったんだろうな~と今回思った。
キャルはピッツバーグの鉄鋼王の息子で、没落した名門の令嬢であるローズと婚約している。
モリーほど新参ではないけど、たぶん上流階級の中ではそこまでヒエラルキーが高いわけではないんだと思う。
そもそもアメリカ人で貴族でもないし。
ローズの家はローズの家で、名門だけど別に貴族でもない。
ダウントンアビーに出てきたら、「アメリカ娘」とか言われて見下されちゃう感じなんだろう。
ローズの母親は伯爵夫人にべったり腰ぎんちゃくをしているし。
一等の客の中にも結構なヒエラルキーがある感じだよねって思った。
- 狡猾なるオールドローズ
ルイスが超年寄りの嘘つきばあさんと言っているが、実際、オールドローズは意外と狡猾なのではないか。
ブロックに電話をかけて「ダイヤはもうみつかった?」と聞いているが、そもそもダイヤがどこにあるかなんて彼女が一番よく知っているのである。
ダイヤで興味を引きヘリまでださせてタイタニックにもどり、最後に海に投げ込むわけだから、やりおる…という気がする。
- 25周年記念グッズ
ディズニーストアで販売されている。
時計台を模した置き時計が欲しいが売り切れ… カップはかわいい。
まとまりないまま完