It's a rumor in St. Petersburg

アラサー学生です。主にまんがの感想を書こうと思っています。

【レポ】マンガバルセロナ 菅野文先生ファンミーティング①

 2019年10月31日から11月3日まで、スペイン・バルセロナで開催されたMANGA BARCELONA(マンガバルセロナ)というイベントに行ってきました。

 

Manga Barcelona 25 [2019]

 

今年2019年で25回目という歴史あるイベントです。会場内ではマンガやアニメに関する様々な展示やイベントが行われており、昨年2018年の来場者は15万人超え。ヨーロッパでも有名なマンガ・アニメの祭典です。毎年、豪華ゲストが日本から招聘されていますが、今年はなんと『薔薇王の葬列』の著者・菅野文先生が担当さんと一緒に来てくださいました! 遥かヨーロッパまで来てくれるなんて… 私も絶対行きたい… と、いうことで、私も11月2日と11月3日の2日間だけ参加してきました。

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MANGA BARCELONA

 公式プログラムによると、先生が登壇されるイベントは11月2日午前のファンミーティング、11月3日午前のライブドローイング、同午後のスペイン語版『薔薇王の葬列』翻訳者アナ・カロ氏とのカンファレンスの3イベント。それ以外に、毎日サイン会も開催されていました。(公式プログラムには載っていませんでしたが、ツイッター情報などをみると他にもイベントがあったように思われます) 海外ファンはなかなか日本の作品のイベントに参加するのは難しいので、先生がスペインまで来てくださって、スペインのファンはすごく嬉しかったと思います。私もすごく嬉しかったです。(スペインに住んでいるわけではないですが…)一方、日本のファンの皆さんも、めっちゃ参加したかっただろうなと思います。そのため、私が参加できたイベントのレポートをできたらなと思います。今回は最初のイベント、11月2日午前に行われたファンミーティングについて書きます。

 

 

 

菅野文先生ファンミーティング

 大型の会議室にファンが集まり、一時間にわたって菅野先生と担当さん(※)を質問攻めにするイベントです。(※お名前の紹介はありましたが、公にお名前を出されている方ではないので担当さんと表記させてもらおうと思います)ファンと先生・担当さんの間には通訳さんが入ります。

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300人ぐらい入りそうな広い会議室でした

 最初に通訳さんから、菅野先生のこれまでの作品や『薔薇王の葬列』及び担当さんの紹介があった後、ファンからの質問タイムでした。以下、一問一答形式で書こうと思うのですが、スペイン語が分からなかったので、質問についてはよくわからなかったんです… すみません…  なので先生の回答とツイッター情報から推測される質問を()書きで記載します。完全に私の推測です。ツイッターはこちらの方のスレッドに非常に詳しく記載があったので、その内容を参考にしています。

 

 

以下、一問一答

質 問 :(どうして歴史ものを書こうと思ったのですか?)
菅野先生:歴史が好きなので、好きなものを書いたら歴史ものになりました。

質 問 :(どうして『薔薇王の葬列』にジャンヌ・ダルクを出そうと思ったのですか?)
菅野先生:シェイクスピアのヘンリー六世のお話にジャンヌ・ダルクが登場したのでその流れで、出してみました。物語の中の役割としては、私が考えたオリジナルの役割で出しています。

質 問 :(連載開始時には終わり方って決めてるんですか?)
菅野先生:だいたい決めてるんですけど、キャラクターが勝手に動き出して最終的には思っていたのと多少違う形になることはよくあります。

質 問 :(インターセックスのキャラクターはシェイクスピアの作品にもともとあるものなのですか?先生はそうした題材を好んで選んでいるのでしょうか?)
菅野先生:特にそれを描こうと思って始めているわけではないですが、描いていたらそのテーマを自然と選んでいたんです。私の中で創作の大きいテーマに昔からなっていたんだなと今気づきました。

 

 

 


質 問 :(キャラクターのデザインはどうやって決めているんですか?肖像画を参考にしているんでしょうか?)
菅野先生:歴史物はだいたい肖像画をまず見て、肖像画からインスピレーションを得て、私なりにすごくかっこよくして描いています。元にあるものをまず見ます。俳優さんなどを参考にすることは、完全にオリジナルの時はあります。

質 問 :(日本よりイギリスが好きなんでしょうか?)
菅野先生:国についてあまり考えて描いているわけではなく、リチャード三世という人物や歴史が自分の国と同じくらい好き。どこの国でも、同じようなことが起こっている中で、時代が変わっても場所が変わっても共通する部分があって。その中で私はすごくいいなと思った部分がありました。

質 問 :(『ゲーム・オブ・スローンズ』好きですか?インスピレーションを受けたりしていますか?)
菅野先生:影響は受けていませんが、すごく好き。結構最初の頃から全部見てます。すごく好き。

質 問 :(他の作家さんから影響を受けたりしていますか?)
菅野先生:受けているものはいっぱいありますけど、特に受けているもの…。(ちょっと悩まれている模様)すごく好きなのはドラゴンボールですけど、影響が出てるかというと…  聞いてみてもらえますか?(通訳さんに会場に聞いてみるようにお願い)
会 場 :(スペイン語で会場から回答がありましたが分からなかったです)

質 問 :(締め切りはどうやって守っているんですか?)
菅野先生:今まさに締め切りに追われていて… ストーリーを考えてなくて、全然進んでなくて、ホテルに戻った後、どうしたらいいかなってちょっと困っています。どうしたらいいか教えてほしいです。

質 問 :(女性キャラクターの性格は原案のシェイクスピア作品を意識しているんでしょうか?マーガレット強いですよね)
菅野先生:元々シェイクスピアの描く女性の中でもマーガレットはかなり強いです。マーガレットはほとんど変わらないです。他のキャラは私が強い女の人が好きなので勝手にだいぶ強くしました。

 

質 問 :(今後も歴史ものを描きたいと思っていますか?描きたいテーマや原案となる作品などあるでしょうか?)
菅野先生:好きなもの、好きな小説、好きな歴史はたくさんあるんですけど、今『薔薇王の葬列』を描いていて満足してしまって、歴史物に関してこの後、描くかわからないです。すごく今の作品に思い入れがあって、力を入れて描いているので。今はわからないですね。

 

質 問 :(お気に入りのキャラクターはいますか?)
菅野先生:私が自分でキャラクターを作っているので、みんな同じくらい好きです。大切なのはリチャードが1番大切だな思います。描いていて楽しかったのはウォリック、割と自分に似てるなと思いながら描いているのはバッキンガムなので、その辺は思い入れがあるかもしれません。マーガレットはすごく好きです。
通訳さん:エリザベスはどうですか?
菅野先生:顔を描くのがすごく楽しいですね。でもみんな好きです。同じくらい大事です。

質 問 :(作品内の衣装や小物といった歴史的要素はどうやって調べているんですか?)
菅野先生:中世15世紀の人の生活に使われているものや雰囲気に関する資料はすごく少ないです。当時の絵を見て、かなりリアルじゃない絵なのですが、そこから本当はどういうものであるのか想像して描くのが大変です。アシスタントさんと考えて話し合いながら描いています。

 

長くなってしまったので次回に続きます。

 

エリザベスのお顔…